工夫を重ねたその先に (金沢工業大学卒業 大谷直也)

「工夫を重ねたその先に」

システムエンジニア(金沢工業大学卒業) 大谷直也

金沢工業大学卒業生写真1

今回は金沢工業大学の卒業生であり、現在システムエンジニアとして働く大谷さんにインタビューを行った。
大谷さんは松任高校出身。元々はあまり勉強が得意ではなかったが、大学受験を機に猛勉強を開始。1年で総合偏差値を10近く伸ばして近畿大学電子情報工学科にも合格している。
独自の勉強法も確立し、現在資格試験を受験する時にも役立てているという大谷流勉強法。
その全貌を聞いた。

(講師基本情報)
・名前 大谷直也
・年齢 24歳
・職業 システムエンジニア(データサイエンティスト)
・過去の経歴 金沢工業大学工学部情報工学科卒業
・趣味 珈琲の探究、ゲームをする事
・座右の銘 失敗は成功のもと

①苦手科目のやり方はサンドウィッチと同じ!?

武村:本日はよろしくお願い致します!早速なのですが大谷さん流の苦手科目の伸ばし方を教えて下さい!

大谷:いくつかポイントがあるので分けて説明しますね。
まず1つ目が得意科目の合間に苦手科目をやる勉強法。名付けて「サンドウィッチ法」です(笑)。
得意科目→苦手科目→得意科目といった感じに勉強をします。

武村:確かにサンドウィッチみたいですね(笑)。
そのようにやろうと思ったきっかけはありますか?

大谷:実はこれ「初動の4分間の法則」という心理学を利用して行った勉強法なのでこの方法を取り入れました。

武村:おお!初動の4分間の法則とはどのようなものなのですか?

大谷:簡単に説明すると人間は何かを始める時、最初の4分間(スタートダッシュ)が良いとその後の行動に自然と自信を持ち良いパフォーマンスが出来るというものです。
なので、最初は得意科目から始める事によって「自分は出来る!」という自信を持ったまま苦手科目を進める事が出来るので効率よく学習を進める事が出来ます。

武村:確かに何事もスタートダッシュが良いとその後が上手くいきますよね!
勉強の最後、得意科目でしめていた理由はありますか?

大谷:これも次の日の勉強に備えてやる気を維持させる為です(笑)。
得意科目でその日の勉強を終わらせた方が気分的に気持ちよく終わる事が出来るので、次の日も「よっしゃ!やるぞ!」という勢いで始める事が出来ます。

武村:なるほど!モチベーション維持を徹底されていますね(笑)。

大谷:はい(笑)。ただ、この方法は得意科目が楽しくてそれだけを永遠にやってしまう可能性があるので(苦手科目をやらない)注意が必要です。
なのでそれを防ぐ為に「苦手科目の最低ライン」を決めていました。これが2つ目のポイントです。

大谷:最低ラインとはたとえどんなにやる気が出ない日でもこの基準までは必ずやるという絶対ラインです。
例えば英語の場合、英単語を必ず確認する&長文音読を3回する。数学・物理などの理系科目は前日の復習だけは必ず行う。といった感じにこの絶対ラインだけは必ず守っていました。
あと、やる気が出なかった日でも頑張る事が出来たなら家族や周りに人に「今日しんどかったけど、これだけ頑張る事ができたわぁ」と言うのも良いかもしれないですね。
大抵の場合労いの言葉をかけれもらえると思うので、「また頑張ろう!」って気持ちになります。

②効率の良い勉強法=復習の徹底

武村:次に大谷さんが実際に行っていた効率の良い勉強法を教えて下さい!

大谷:効率の良いと呼ばれる勉強法を色々試したのですが、結局は復習を徹底する事で成績を伸ばす事が出来ました。

武村:具体的にどのように復習をしていたのですか?

大谷:今日学習した内容と同じ内容を次の日と1週間後にやっていました。
これはエビングハウスの忘却曲線をもとにして行った勉強法です。
最初の頃(高校2年生の頃)は正直あまり復習をしていなかったのですが、それだとせっかく勉強した事も全部頭から抜けていく事に気づいたんですね。なので、同じ内容は必ず3回は触れるという事を意識して勉強していました。

武村:復習は本当に大切ですよね。With Studioの生徒にも復習は徹底してやってもらっています。その他何か意識してやっていた事はありますか?

大谷:これも復習に関連すると思うのですが1冊の参考書をボロボロになるまで何周もやっていました。参考書は浮気しないという事です。
例えば物理の参考書は10周、英語の問題集に記載されている長文は50回以上音読をしていました。そのおかげでしっかりと学んだ内容が身について総合的に偏差値を10近く伸ばせました。

武村:おお!めちゃくちゃやっていますね!それだけ繰り返すコツとかはありますか?

大谷:「最低ラインを決める」と似ていますがルーティーンを決める事も1つのコツだと思います。
例えば、寝る前は英語長文の音読やシャドーイングをする。通学中の電車内では単語帳を見るといった感じに必ず行うルーティーンを決める事によって自然と回数をこなす事が出来るようになると思います。

③英数先行型学習

武村:その他成績を伸ばす為に意識していた事はありますか?

大谷:英語と数学は点数が伸びるまでに時間がかかると分かっていたので他の科目よりも早めに取りかかりました(英数先行型学習)

武村:英数は結果が出るまで時間がかかりますよね。具体的にどれぐらいの期間で伸びましたか?

大谷:自分の思ったような結果が出るまでに1年近くかかりました。
特に英語は単語力、文法力、速読力、構文力が一定の基準になって初めて結果が出てきたのでやはり早めにやっておいて良かったと思います。

武村:具体的にどんな参考書を使っていましたか?

大谷:英文法は「関正夫の世界一分かりやすい英文法・語法の特別講座」、単語帳は「ユメタン1(赤色)」を使っていました。
数学は白チャート→基礎問題精講→標準問題精講の順に進めましたね。
特に白チャートは何周もやってしっかり基礎固めを行いました。

武村:チャート何周も出来るの凄いですね(笑)。

大谷:結構分厚かったですけど頑張りました(笑)。
基礎問題精講、標準問題精講は入試問題のパターンを網羅した参考書になっているので過去問の前にやる事をオススメします。

④大谷さんから高校生へメッセージ

武村:最後に高校生に向けてメッセージをお願いします!

大谷:いくつか伝えたい事があるので分けて伝えますね(笑)。
まず1つ目は睡眠時間はしっかり確保した方が良いという事。よく睡眠時間を削って勉強する人もいますが、絶対に効率は落ちます。僕も睡眠時間を削って勉強をしていた時期がありましたが、その期間の学習内容は正直あまり身についていませんでした。
なので個人差はあると思いますが最低7時間は睡眠を取った方が良いと思います(睡眠時間が7時間を切った日は酔っ払っている状態と同じぐらい判断力が低下するとも言われています)。
2つ目は計画的に勉強を進めるという事。計画を立てずに勉強を進める人をよく見かけます。定期テスト対策なら正直それでも良いと思うのですが、受験になると各科目の量が莫大すぎて計画を立てずに進めてしまうと絶対に間に合わなくなってしまいます。
なので、ゴールから逆算した各科目の計画を出来るだけ早めに立てておく事をお勧めします。
最後、3つ目はメンターを見つけておくという事。これが一番重要です。受験期になると何かしらメンタルが不安定になりがちです。その不安を話せる人がいなかったらかなり苦しいと思います。なので家族、友達、学校の先生など誰でも良いので気軽に何でも相談できる人(メンター)を見つけておく事をお勧めします!

今の頑張り(努力)は今後の人生で必ず活きてきます。体調管理をしっかり行いながら悔いの残らないよう勉強を頑張って下さい!応援しています!




今回大谷さんとの対談を通して「自分でしっかり考えて工夫する」事の大切さを再認識させられた。大谷さんも最初は思い通りにいかず悔しい思いを沢山したそうだ。その中でもしっかり自分と向き合い、何度も工夫を重ねていく内に独自の学習法を確立した。その結果成績も大幅に上がった。
誰しも勉強を頑張る過程で心が折れそうになる事もあるだろう。私自信も受験生の時に何度も「もう無理だ」と思った事があった。しかし、「いつか結果を出してやる」という思いでどこがダメだったのかを徹底的に分析し、何度も工夫を重ねた。その結果最後に笑う事が出来た。
もしこの記事を見ている人の中に夢を諦めそうになっている人がいたらこう伝えたい。
「もう辛い、苦しいと諦める前にもう1度勉強の仕方を"工夫''してみてはどうだろうか?考えれば必ず穴は見つかり、それを埋める事が出来る。満身創痍になりながら戦いぬいて最後は絶対に勝とう」
勉強を必死に頑張るあなたを応援しています!頑張れ!

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