成績を伸ばす=全力 (北海道大学 道中将浩)

「その瞬間を全力で」

北海道大学大学院保健科学院修士2年 道中将浩

キャリアインタビュー1

今回は北海道大学の院生である道中さんに勉強法に関するインタビューを行った。
道中さんは金沢高校の特進コース・金沢大学看護学専攻を卒業後、北海道大学に進学。
現在は大学院で保健医療全般を学んでいる。
高校時代はバスケットボール部に所属。レギュラーにも選抜され日々厳しい練習をこなしながらも成績は学校内でトップレベルを維持し続けた。
そんな誰もが憧れる経歴を持つ道中さんだが、その背景にはとてつもない努力があった。

(講師基本情報)
・名前 道中将浩
・年齢 23歳
・職業 北海道大学大学院保健科学院修士2年
・過去の経歴 金沢大学医薬保健学域保健学類看護学専攻
・趣味 アウトドアスポーツ
・座右の銘 常に謙虚に貪欲に

①部活と勉強を両立するコツは"習慣化''

キャリアインタビュー2

「部活が忙しすぎて全然勉強出来ない、、、」そう悩む高校生も少なくないだろう。
道中さんも高校時代バスケットボール部に所属し、毎日厳しい練習があったそうだ。
それに加えて平日は21時まで体育館に残って自主練をしていた。
それなのになぜ成績を伸ばす事が出来たのか。道中さんは"習慣化''が大切だと話す。

「勉強の習慣化について」

武村:道中さんは初めから勉強と部活の両立が出来ていたのですか?

道中:実は僕も高校入学当初は部活がしんどくて正直勉強どころでは無かったです(笑)
でも、徐々に成績が下がってきてこれはまずいってなったんですね。それから習慣化、つまり自分が決めた時間は必ず何があっても勉強するって決めました。

武村:具体的にどのタイミングで勉強したんですか?

道中:高校時代に通っていた塾が23時までだったので、自主練が終わってから(21時過ぎ頃から)急いで向かって毎日23時まで自習していました。あとは通学時などの移動時間や昼休みの時間も必ず勉強すると決めていたのでその時間も活用していましたね。

武村:凄い!隙間時間をフルで活用していますね!でも流石に途中から嫌にならなかったんですか?(笑)

道中:正直辛いと思う時もありましたが、僕の場合は周りに宣言していたので途中で投げ出せなかったんですよ(笑)。あとはやっぱり良い大学に行きたいって思いが強かったんだと思います。

武村:周りに宣言?

道中:僕は絶対に成し遂げたい目標がある時は周りにその目標や夢を宣言するようにしています。

「モチベーション維持の為に」

道中:しかも僕は「東大に行く」だの「医学部に行く」だの言っていたので絶対に勉強しなければいけない状況を作り上げていました(笑)。友達には馬鹿にされた事もありましたが、逆にいつか見返してやるぞって思いで頑張っていましたね。

武村:凄いストイックですね(笑)

道中:大学院の院試の時も同じく周りに宣言していました。僕の場合は「絶対にやらなければいけない」という状況をあえて作り出す事がモチベーションの維持に繋がります。なので、今勉強に困っている人にアドバイスをするとしたら、まずは決めた時間は必ず勉強すると決意し実行する。次に自分はどうやったらモチベーションを維持出来るのかを考えてみる。この2つが大事になってくると思います。

武村:なるほど!例えば「宣言」以外では何かモチベーション維持できる方法とかってありますか?

道中:そうですね。友達と一緒に頑張るのも1つの手段だと思います。毎朝7時に1人で学校に行って勉強するって決めたとしても実際中々続かないと思います。
でも、友達に「一緒にやろうぜ!」って言って巻き込んでしまえばサボれない。「宣言」と似ていますが、本当に成績を伸ばしたいのであれば多少はあえて自分を追い込む必要があるのかもしれないですね。

道中:あと、どうしても決めた事が出来ない日って出てくると思うんですけどそんな時は自分を責めなくて良いと思います。責めるとストレスが溜まりますからね(笑)
過ぎ去った事は仕方がないので、次の日からまた頑張れば良いと思います。

道中さんと話していると勉強に対する信念のようなものを感じた。
「忙しい」を言い訳にしないで将来の為にやる時はしっかりやる。
その気持ちがあったからこそ学年トップレベルを維持し続ける事が出来たのだろう。

②苦手科目の伸ばし方

キャリアインタビュー3

苦手科目は誰にでもあるだろう。
私も高校時代は国語が苦手だったし、道中さんも社会・理科が苦手だったそうだ。そんな苦手科目をどう伸ばせば良いのか。
道中さん流の克服方法を聞いた。

「得意科目に焦点を当てる事も重要」

道中:僕は苦手科目克服の為にはまずは得意科目に目を向ける事も大切だと思っています。

武村:得意科目をまずは伸ばす事でしょうか?

道中:はい。僕の場合数学と英語が得意で社会と理科が凄く苦手だったのですが、2年生の前半までは得意科目を徹底的にやり込みました。そのおかげで数学は模試でも偏差値70ぐらいは取れたので自信に繋がりました。また、2年生の後半からは数学・英語に関してはほとんどやる事が無くなり苦手科目に十分時間を費やす事が出来たので気持ちの面でも余裕が出てきましたね。

武村:戦略に満ち溢れていますね!

道中:はい(笑)。どうやったら成果が出るのかを常に考えながら過ごしていました。
あとで話しますが、高校生の皆さんには「自分自身でしっかり考える」という事を実践してもらいたいです。

武村:おお!それは具体的にどういう事でしょうか?

道中:あとで話しますね(笑)。まずは苦手科目を伸ばす話から。まだ伝えたい事があります。それは、苦手をそのままにしてはいけないという事です。

武村:苦手な部分が出てきたらすぐに解決するという事でしょうか?

道中:そうです。私の場合授業を受けて分からない所があったら必ずその日の内に友達や先生に聞いて解決していました。問題集なども同じです。問題を解いて分からない所が出てきたらすぐに自分で調べたり、人に聞く。それを徹底していたので他の人よりかは苦手が少なかったのかなと思います。

武村:やはり苦手になる理由は"そのまま''にしておくからですよね。
苦手な部分を残す→次に習う事も分からなくなる→最終的にその科目が嫌いになる。
悪循環が起こってしまってはもったいない。

道中:はい。"苦手''から目をそむけずにしっかりと向き合う必要があるんだと思います。
勉強以外もそうです。誰でも嫌な事はあるけどそれに立ち向かうから成長できる。好きな事は誰でも出来ます。でも苦手な事はみんなやりたがりません。
僕は「苦手と戦う覚悟の強さ」は志望校合格への思いに比例すると思っています。

努力の中に信念、そしてロジックを感じる道中流勉強法。
インタビューは後半戦へ。

③道中流効率の良い勉強法

キャリアインタビュー4

勉強をする上で「もっと効率の良い勉強法はないかな、、、」と誰しもが思うだろう。
効率良く勉強し、早く結果を出したい。受験生なら尚更だ。
この章では「効率の良い勉強法」とは何かを道中さんにお聞きしたのでお伝えします。

「効率の良い勉強法=究極の我流」

武村:道中さん流の効率の良い勉強の仕方を教えて頂きたいです!

道中:僕は効率の良い勉強法=自分自身で作り上げた勉強法だと思います。

武村:と、いいますと?

道中:世の中には効率の良い勉強法と謳われるものは沢山あります。
しかしその勉強法はその人に合っている勉強法であって、自分には100%合わない(良くて80%ぐらい)ものです。なぜなら人それぞれ生活ルーティーンや性格が違うので、どの形にフィットするかはその人次第だからです。なので、まずは効率の良い勉強法をとりあえず実践してみる→違和感を感じたらその原因を分析してどうやったら自分にもっと適合するか考える→それを実践してみる。といった感じに試行錯誤しながら勉強法を自分スタイルに変えていく事が重要だと思います。

武村:確かに私自身も高校時代色んな勉強法の参考書を読んだり、人から聞いたりしていましたが最終的にが我流に落ち着いていました。

道中:しかしこの話を聞いておそらく「0から自分流の勉強法を信じてやってみよう!」となる人がいると思いますが、完全我流だと中々伸びないと思います。
ポイントは「1を100に変える」です。元々世の中にある勉強法は素晴らしいものなのでそれをベースにして少しずつ形を変えていくイメージでやると良いと思います。

道中:そして再びここで「自分自身で考える」話に戻りたいと思います。

武村:お、いよいよですね!(笑)

道中:今勉強法の話をしてきましたが、その中のポイントは「自分で試行錯誤しながら変えていく」でした。つまり、逆に言えば自分で考える事が出来ない人は伸びていかないという事になります。私自身が学生の時もそうでしたが、周りを見ると意外と自分でしっかり考えて勉強しようとしている人が少ないように感じていました。「テストで点数が取れなかった→まぁ良いか。次頑張ろう」で終わっている人が多いので、「なぜ取れなかったのか、なぜこの勉強法で上手くいかなかったのか」までしっかり考えて次の行動プランを考えないと勿体ないと感じています。

武村:その力は今後も重要になってくるので、高校生の内から徐々に養っておく事は大切ですよね。

道中:はい。大学に入った後ももちろん勉強はしますし、社会と接点を持つようになると色んな問題は山ほど出てきます。その時に自分でどこがダメだったのか分析出来ないと中々前に進めなくなりますし成果も出にくくなってしまいます。なので、ちょっとずつで良いので高校生の内から勉強を通して分析する癖をつけていって欲しいなと思っています。

④その瞬間を全力で

キャリアインタビュー5

武村:最後に高校生に伝えたい事はありますか?

道中:今回の話のまとめ的な感じになるのですが、何事も''全力''で頑張ってみてほしいなと思います。僕は今まで部活や勉強、それ以外の事でもとにかく一瞬一瞬を大切にして頑張る事を意識していました。もちろんその中で失敗した経験は沢山あります。悔しい思いをした事もいっぱいあります。でも、一生懸命頑張る事によって全部良い思い出に変わりますし、何より失敗したとしても後に「逆にあの結果になったからこそ今がある。失敗は失敗じゃなかったんだな」ときっと思えます。
全てに対して全力だった青春時代は僕の宝物です。
皆さんも"その瞬間を大切に、そして全力''で打ち込んで最高の宝物を作り上げて下さい。
応援しています!




道中さんとの対談を通して"成長''とは何かを目の当たりにした気分になった。
常に全力で、そして試行錯誤しながら前に進んでいく。
努力を努力と思わなくなった時、初めて成果は出るのかもしれない。
夏ももうすぐ終わり、秋に変わっていく。受験生にとっては最後の追い込み時期だ。
悔いの残らないよう、最後の最後まで全力でいきましょう。応援しています!

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